西本願寺の見どころと歴史についての簡単まとめ

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京都の世界遺産 西本願寺の見どころと歴史

「お西さん」の愛称で親しまれる西本願寺。

日本最大級の木造建築と言われている国宝の阿弥陀堂や御影堂が有名です。その他にも、きらびやかな装飾の唐門をはじめ、飛雲閣など桃山文化を代表する重要な文化財がたくさん残っています。

幕末期に詳しい人なら、新撰組ゆかりの地としても知っているかもしれませんね。

そんな西本願寺の見どころや歴史について、簡単にご紹介します。

目次

西本願寺の見どころ

時間がなくてもここだけはおさえておきたい、という西本願寺の見どころを簡単にまとめます。

阿弥陀堂と御影堂

京都の世界遺産 西本願寺の阿弥陀堂

最初に紹介するのは国宝にも指定されている本堂・阿弥陀堂(あみだどう)です。

内陣と外陣に分かれており、外陣の畳の数はなんと285枚。800人以上が一度に参拝できるほどの広さです。

中には本尊・阿弥陀如来の木像が安置されています。その左右にはインド・中国・日本の念仏の祖師七師と聖徳太子の影像が安置されているのが特徴です。

京都の世界遺産 西本願寺の御影堂

阿弥陀堂と同じく最大級規模の木造建築である御影堂(ごえいどう)内には、浄土真宗の開祖・親鸞聖人坐像が安置されています。

こちらは驚くことに外陣には畳が441枚敷かれていて、1200人も収容できます。

彫刻や壁画

京都の世界遺産 西本願寺の唐門彫刻

桃山文化の建造物や庭園が多く残っていることで有名な西本願寺。文化財の豪華絢爛さも見どころの1つでしょう。

伏見城から移されたと言われる唐門(からもん)は日暮らし門とも呼ばれ、とても豪華で緻密な彫刻が観光客の目を惹きつけます。

西本願寺の国宝 唐門

賓客を迎える正式の書院として使用されていた「白書院」も一の間、二の間、三の間それぞれの壁面や襖には、金碧障壁画(きんぺきしょうへきが)や彫刻が施されています。

埋め木

京都の世界遺産 西本願寺の埋め木

西本願寺と言えば、御影堂と阿弥陀堂の縁側や廊下にある埋め木も有名。お寺であることをついつい忘れてしまうようなユニークなデザインの埋め木があちこちで見られます。

埋め木の写真を掲載したパネルも用意されているので、それをヒントに探してみるのもいいでしょう。

太鼓楼

京都の世界遺産 西本願寺の太鼓楼

そして幕末や新撰組ファンなら欠かせないのが太鼓楼(たいころう)。新撰組が壬生の次に屯所とした場所です。内部をみることはできませんが、バス停からも外観が見えますよ。

敷地の端の方ではありますが、参拝の際はぜひ刀傷が残る太鼓楼まで足を運んでみましょう。

虎渓の庭

建造物だけでなく、桃山文化の息吹を感じる庭園「虎渓の庭(こけいのにわ)」も忘れてはいけません。

北東部に2つの巨石を立てることで見事に山にかかる滝の流れを作っており、桃山の庭園様式の美学が詰まった庭と言えます。

当時、西欧の造園で使われていたソテツを植えているのは珍しい手法で、研究者や識者からの関心も高い庭園です。(ただし、通常は一般非公開です。)

飛雲閣は2020年3月まで修復中
阿弥陀堂、唐門は2022年まで修復中

京都の世界遺産 西本願寺 修復中の唐門

秋の大銀杏も必見!

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マッチャ
西本願寺は地味な印象があるけど、見どころがたくさんある世界遺産なんだよ。
京都駅から行きやすいところにあるし、タダなら観光しやすくていいかも♪

西本願寺の歴史について簡単に説明

西本願寺の正式名称は「龍谷山 本願寺(りゅうこくざん ほんがんじ)」です。

では、なぜ「西本願寺」と呼ばれているのか。その答えはずばり、東本願寺と区別するためです。東本願寺との違いは本願寺に歴史の中に隠されています。

始まりは大谷廟堂

「龍谷山 本願寺」は浄土真宗開祖・親鸞の死後、娘の覚信尼(かくしんに)が親鸞のために大谷廟堂(おおたにびょうどう)を作ったことからその歴史が始まっています。

大谷廟堂建立後は、覚信尼の子孫が留守職を務めていました。8代目の蓮如の時代、延暦寺による襲撃や大規模な一揆を経て本願寺は山科、大阪へと拠点を変えていきます。

やがて戦国時代になると、織田信長との激しい戦いが始まり、最終的に大阪本願寺を明け渡すことで講和が成立したのです。信長の死後に豊臣秀吉の寄進によって、再び大阪本願寺を本拠地としました。

兄弟げんかの果て

1591年、秀吉の寄進により、大阪から現在の本願寺がある京都堀川へと移転することになりました。この時、事件が起きたのです。

この時の留守職であった顕如が亡くなった後、次の留守職を巡って長男教如派と次男の准如派で争いが起きます。

秀吉の怒りを買った兄・教如が本願寺を追放され、弟の准如が正式に留守職を継ぎました。しかし、秀吉亡き後、予期せぬことが起こります。徳川家康が教如に寺を寄進したのです。

この寄進した寺が准如が継いだ本願寺の東側に位置したことにより、後々「東本願寺」と呼ばれるようになりました。

そしてそれに合わせるように本家の本願寺も「西本願寺」の通称が定着していったのです。

現在に至っても東西の本願寺は統合されていません。東本願寺(1602年建立)は大谷派、西本願寺(1272年建立)は本願寺派に分けられています。

マッチャ
幕末には新選組の本拠地となった場所が西本願寺なので、根強いファンも訪れるイメージだね。
新選組・・・「薄桜鬼」ね!
マッチャ
そっち!? まぁ、間違いではないけど・・・。

西本願寺の基本情報

京都の西本願寺 阿弥陀堂と御影堂

浄土宗本願寺派の本山であり、その起源は1273年に遡る日本を代表する古刹で、第8代の蓮如上人の時代には日本全国に多くの信者を抱えるようになりました。

境内には文化財としても貴重な施設が数多く存在しており、なかでも御影堂や阿弥陀堂などは国宝に指定されています。

住所 京都市下京区堀川通花屋町下る本願寺門前町
電話番号 075-371-5181
アクセス 京都駅より徒歩約15分
JR梅小路京都西駅より徒歩約6分
京都駅より 市バス 西本願寺前下車すぐ
阪急 四条河原町駅より 市バス 島原口下車すぐ
京阪 七条駅より 市バス 七条堀川下車すぐ
参拝可能時間 5:30開門~17:00閉門(季節により変動あり)
参拝料 無料
所要時間の目安 30~40分
公式サイト https://www.hongwanji.kyoto/

まとめ

西本願寺の見どころと歴史について、分かりやすく簡単にまとめました。

豊臣秀吉より寄進された土地に建つ西本願寺には、飛龍閣・唐門・書院・能舞台など桃山文化を代表する国宝や重要文化財がずらりと並びます。

京都駅から歩いていける距離にあり、30分もあればぐるりと回れます。時間に余裕ができたら、ぜひ一度お西さんに訪れてみては?

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