京都にある下鴨神社(賀茂御祖神社)は、世界文化遺産に登録されている世界的にも著名な名所。糺の森をはじめ、御手洗池やさざれ石など見どころが満載です。
最近はパワースポットの地としても浸透していることから、全国はもちろん世界からもたくさんの観光客が押し寄せていますよ。
ここでは、下鴨神社に初めて行く方のために、見どころや歴史について簡単に解説します。
下鴨神社の見どころ
下鴨神社には見逃せない観光スポットがいくつもありますが、時間がなくてもここだけはおさえておきたい、という見どころを簡単にまとめます。
糺の森
一番人気があるのが、1994年にユネスコの世界遺産に登録された糺の森(ただすのもり)。縁結びのパワースポットでもあります。
下鴨神社の参道に、東京ドームの約3倍もの面積の広大な森が広がります。高い木々がたくさん生い茂っており、約5,000本の樹木のうち、樹齢200年以上の木が約600本も!
糺の森に一歩入ると、周囲は神聖な雰囲気に包まれるので癒されると大人気! 森の中に入ると聞くと服が汚れないか気にする方が多いですが、きちんと道が整備されているので安心してください。
さざれ石
さざれ石も見逃せない名所といえます。
この「さざれ石」とは、日本の国歌でもある君が代で歌われている石のことです。
さざれ石は、時間の経過とともに炭酸カルシウムや水酸化鉄などが流れ込んで大きい岩に成長します。神霊の宿る石とも言われ、子宝のご利益があると人気のパワースポットです。
境内では安産や子宝のお守りも販売しているので、子供が欲しい方々も多く訪れています。
葵祭
下鴨神社では、日本三大祭りの一つである葵祭が開催されることでも有名です。葵祭は、王朝の文化を見ることができる数少ないお祭りと言われています。
毎年、5月の初旬から前儀がいくつか行われますが、特に有名なのが「路頭の儀」です。
近衛使や検非違使など、平安貴族の装束を身にまとった人々の華麗な行列を楽しめます。その行列は総勢500人以上で、長さは1キロにも及ぶほど豪勢なものです。
機会があれば、ぜひ一度ご覧になってくださいね。
みたらし祭り
下鴨神社では、毎年7月ごろに「御手洗祭(みたらしまつり)」が開催されます。
これは、境内の御手洗社の前にある御手洗池(みたらしいけ)に足を浸して無病息災を願う祭りで、足つけ神事とも呼ばれるものです。
老若男女を問わず多くの方が、家族や周囲の大切な人が健康に過ごせるように願います。
じゃあ、みたらし団子好きなら本場で食べなくちゃ!
下鴨神社の歴史について簡単に説明
下鴨神社は、京都の中で最も歴史がある神社だと言われています。かの有名な源氏物語や枕草子の舞台ともなっています。
正式名称は賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)なのですが、鴨川の下流に位置していることから通称下鴨神社と呼ばれています。
創建はいつ?
とても歴史が古い神社ですが、正式にいつ建築されたのかは分かっていません。しかし、京都最古の神社といわれています。
その理由は、文献によると紀元前90年に下鴨神社の修造が行われたと記録が残っているからです。そのため、少なくとも紀元前90年より前には建築されていたということになります。
さらに、文武天皇二年(698年)の『続日本紀』には、葵祭に大勢の見物人が来るので警備せよという命令が出たという記載がされており、そのころから盛大なお祭りが続いていると証明されています。
下鴨神社(賀茂御祖神社)のご利益は?
下鴨神社には、五穀豊穣のご神徳があるといわれています。
また、ご祭神の玉依姫命(たまよりひめのみこと)が安産の神と呼ばれたことから、男女の仲を取り持つ縁結びのご利益のほか、安産や子宝などのご利益があります。
もうひとりの下鴨神社のご祭神である賀茂建角身命(かもたけつのみのみこと)は、玉依姫命の父親にあたり、勝利導きの神ともいわれています。
神武天皇を勝利に導いたとされる金色のトビを刻んだ勝守りは、勝負運をもたらしてくれるお守りとして、受験生やスポーツをされている方に人気です。
葵と扇が描かれている紅白ペアになっている「えんむすびお守り」は、より愛を深めたい二人にオススメだよ。
下鴨神社の基本情報
下鴨神社は正式名称を賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)といい、主祭神は玉依姫命(たまよりひめのみこと)と賀茂建角身命(かもたけつのみのみこと)です。
この玉依姫命というのは、下鴨神社のすぐ近くに位置する上賀茂神社の祭神(賀茂別雷命)の母親のことです。
境内の糺の森(ただすのもり)は、平安京以前の原生林が今なお残る、京都市内随一の自然森です。この神秘の森の中に、国宝の本殿をはじめ、53棟の重要文化財の社殿が並んでいます。
住所 | 京都市左京区下鴨泉川町59 |
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電話番号 | 075-781-0010 |
アクセス | 京都市バス 下鴨神社前または糺ノ森前よりすぐ 京阪電鉄 出町柳駅より徒歩約12分 |
参拝時間 | 6:30~17:00 大炊殿拝観:10:00~16:00 ※祭典などによる変更あり |
参拝料金 | 境内無料 大炊殿拝観:500円 |
所要時間の目安 | 30~40分 |
公式サイト | https://www.shimogamo-jinja.or.jp/ |
まとめ
下鴨神社の見どころと歴史について、分かりやすく簡単にまとめました。
平安時代の面影を残す、とても雰囲気のある下鴨神社。境内には「さるや」という茶店があり、葵祭でおなじみの申餅や神職が飲んでいた黒豆茶などの伝統的な甘味も楽しめます。
緑が心地よい糺の森の散策と世界遺産でもある下鴨神社の参拝で、古き良き京都を思い切り味わってくださいね。